「テレビ千鳥」DAIGO'Sキッチン感想~面白さを追い求める姿が面白い~

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「テレビ千鳥」が面白い。先日観たDAIGO'Sキッチンの回も良かった。

 

まだ観ていない方はTver、GYAO!等を駆使して観てみてください。以下、ネタバレ。

 

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その日の企画、DAIGO'Sキッチンは普段料理をしない大悟がノブに手料理を振る舞うというシンプルなもの。もしかしたら不味くて食えないノブのリアクションで終わる想定の企画だったのかもしれない。結論から言ってしまうと大悟が作った料理がめちゃくちゃ美味かった。そしてその美味いというノブのリアクションがめちゃくちゃ面白かった。お笑いコンビのボケが相方に手料理を振る舞って、それがめちゃくちゃ美味しくて、観ていて面白いってどういうことだろう。しかも「美味くてどうすんねん!」の笑いじゃないのだ。純粋に美味いことを称賛して、それが面白いのだ。

 

まずは要所々々で施される「フリ」に触れておきたい。ノブに「バジル等を使ったイタリアン」というリクエストを出させておいて、それを裏切る買い出し。MOCO'Sキッチンと同じスタジオを使用。ボケの多い料理工程。味見のために口を付けたスプーンを鍋に戻す。料理の待ち時間にタバコを吸う。手を洗わずに料理を再開する。レモンチューハイを作って飲み出す。これらの行為で「料理コントをやりたいだけやん」とノブと視聴者に思わせておく。

 

玉ねぎスライスが意外と上手いなどの器用さと手応えありの味見で「もしかして美味しい……?」の余白も残しておく。

 

そして結果、めちゃくちゃ美味いというノブのリアクション。

 

もこみちの後はお前しかおらんわ

 

ここ(食べようと口に近付けた時点)が美味いもん、もう

 

お前作ったん? ホンマ?

 

結婚してくれ!

 

あれ(シンガポールで1時間半並ばないと食べられないスープ)より美味いんよ

 

(いつの間にか立ち上がって)美味ーっ! すごいな、お前!

 

テクニックを心の叫びが追い越す瞬間のリアクションが堪らない。そのリアクションを受けて大悟が非常に根源的な感想を言っているのも見逃せない。

 

料理ってこんな嬉しいんや

 

「テレビ千鳥」はすでに大衆化されたものを一番面白くするにはどうすればよいかを棚卸しする番組なのかもしれない。思い返せば特番だったときの企画「ガマンめし」も極限までガマンした後の牛丼やポカリがどれだけ美味いかを検証する企画だったし、レギュラーになった一発目の企画はゲームセンターで100円しか使えないならどのゲームをするか、というものだった。

 

結果、千鳥の2人は「テレビ」というものがどうすれば一番面白くなるかをゴリゴリに更新している。