見取り図・リリーのInstagram「#こいつを知らなくて初見ならこう予想する」におけるキャラクター設計能力がすごい

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見取り図・リリーがInstagramで「#こいつを知らなくて初見ならこう予想する」という試みを行っている。

 

このハッシュタグで投稿されるのは、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の後輩芸人の写真とその写真から「初見だったら」という仮定で予想される人物設定だ。

 

この人物設定がかなりしっかりとしていて、リリー自身の持つ秀でた能力なのではないかと感じる。

 

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例えば、たくろう・赤木裕の場合。

 

 
 
 
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#こいつを知らなくて初見ならこう予想する たくろう赤木編 川村 蒙樹(かわむら もうじゅ) 写真時46歳 享年65歳 秋田県生まれの詩人、俳人、歌人。美食家としても有名で、きりたんぽを世に広めた第一人者。1942年中国へ出征。そこで岡本太郎と出会い、生涯交流が続く。かたぶつで笑う事は少ない、娘の結婚式で酔いすぎて、人生で一度だけ下ネタを言った事がある。婿のいちもつに向かい「きりちんぽ」と言ってしまった。場は凍り、ただただ下を向き赤面、酔いも一気に覚める。その日以来誰とも口をきかなくなった。最後に詠んだ詩が「来世では、出会うなかれぞ、きりたんぽ。」

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「秋田県生まれの詩人、俳人、歌人。」や「美食家としても有名で、きりたんぽを世に広めた第一人者。」などは写真の雰囲気から感じ取ったものを反射神経的にアウトプットしたものだと思う。(その時点ですごいのだが)

 

しかし、リリーがすごいのは「かたぶつで笑う事は少ない、娘の結婚式で酔いすぎて、人生で一度だけ下ネタを言った事がある。」からのエピソードまで作り出してしまう点だ。

 

これはひらめきとかインスピレーションといったものを超えて、前のめりに「作りに」行かないと出てこないものなのではないだろうか。

 

もうひとつ、例としてヒガシ逢ウサカ・今井将人の場合を見ていきたい。

 

 
 
 
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#こいつを知らなくて初見ならこう予想する ヒガシ逢ウサカ今井編 手嶋 祐樹 (てじま ゆうき )28歳 高校時代プロを目指しボクシング部に在籍。0勝11敗で3年間を終えボクシングを辞める。高校を卒業して発光ダイオードを作る工場に就職するが手嶋のミスで約1万個の発光ダイオードを無駄にし怒られ辞める。36歳の妻がおり3人の子供がいる。健太9歳、康太3歳、太一1歳。酔うと「健康第一という思いを込めて名前を付けた。」という話しを必ず毎回するので地元の友達に嫌われている。長男の健太にボクシングを始めさせたが7歳の女子に泣かされボクシングを辞める。結婚して9年間、週5で嫁を抱く事を辞めていない。

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見た目から「高校時代プロを目指しボクシング部に在籍。」までは分かる。

 

しかし、この写真1枚からどうやって「長男の健太にボクシングを始めさせたが7歳の女子に泣かされボクシングを辞める。」というエピソードが作り出せるのか。すごい。

 

この記事を書いている時点で投稿されている「#こいつを知らなくて初見ならこう予想する」は6人。

 

これがただ増えていくだけなら楽しみのひとつとして見ていられるだろう。

 

恐ろしいのはこれらのキャラクター同士が出会い、コミュニケーションを取り始めたら、ということだ。

 

そこには物語が生まれてしまうに違いない。

 

そう遠くない未来。見取り図・リリーが小説を刊行している姿が目に浮かぶ。

 

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