このサイトでもたびたび話題にしているバナナマン。
いつからバナナマンに夢中なのかを考えてみました。
初めてバナナマンを観たのは高校生か大学生のときだと思います。深夜番組で「今話題の若手」みたいな取り上げられ方をしていたのをたまたま観ました。1999年か2000年だったと思います。
たしか「Loser」というコントで、合コンの前に打ち合わせを行う2人の男の話でした。その設定の中に一気に引き込まれ、それまでに味わったことのない感覚に衝撃を受けたのを覚えています。
それから初めて1人暮らしをした八王子でシーズパークというレンタルビデオ屋に通い、バナナマンの単独ライブのVHSを片っ端から観ていきました。
生バナナマンを観たのは桑原茂一氏がやっていたコメディークラブキングのイベントか何かだったと思います。
そしてラジオを聴くようになってからは設楽統と日村勇紀の関係性みたいなものに興味を持ち始めて、グッと好きの度合いが高まりました。
2011年の冬、QuickJapanのバナナマン特集でバナナムーンGOLDプロデューサーの池田さんにライターとして取材させてもらったときのことは今も忘れません。
もうかれこれ17年くらいずっと憧れているバナナマンですが、全然覚めないですね、バナナマン熱。不思議。
最後に昔のサイトからの記事の転載です。恒例になりつつありますね。
---ここから2010年5月7日に書かれた記事の転載です---
バナナ炎の感想
TOKYO MXで放送中のバナナ炎が面白い。
バナナマンの二人が舞台上に登場し、あるテーマについて二人が話し合い、ベスト3を決める番組だ。
テーマは例えば「高校デビューに失敗しても、これをやったら挽回できる」ベスト3や「二代目金八先生を演じるとしたら解決したい学校の事件」ベスト3といったもので、どちらかが「これがいいんじゃない?」という感じで挙げた答えに対して、もう一方が同意したり異を唱えたりする。
その中で、バナナマン自身の淡い思い出が語られたり、学校あるあるが挙げられたり、設楽統の熱さや日村勇紀の変態性が垣間見られたりするのだ。
バナナ炎がただのフリートークと違う点は、テーマについて話し合う中で頻繁に行われるミニコントだろう。
学校の事件についての話の中で、先生へのいじめが話題に上がれば、すぐさま「気持ち悪ぃよヒムパチー」「どこが気持ち悪い?」「顔だよ顔ー」と何の合図もなくすっとコントに入っていく。その上手さは毎年自身の単独ライブのためにネタ作りをしてきたバナナマンならではのものだろう。
そして、実際にコントをやってみて、机上の空論だった話がだんだん信憑性を持ってくる。コントをすることが仮定に対する検証行為になっているのだ。そこで導き出された答えは独断と偏見で決められたものではなく、根拠付けされたものなのだ(と勘違いされる)。
この「テーマが出される→適当に何個か挙げる→コントで実際に演じてみる→最終的な答えを出す」という枠組みが確立されていることはTV番組にとっては強みだ。
ガキ使のトークで言えば、「ハガキによる質問→松ちゃんの適当な答え→浜ちゃんに説明を求められる→言い訳ボケ→ツッコミ」といった流れと同じで、見る側に一瞬も見逃せないという緊張感を与える。
そしてその枠組みはテーマが変わることによって何通りにも変化する。よって飽きさせることもない。
そしてバナナ炎を見ていて思うのは、バナナマンというコンビのマルチプレイヤーぶりだ。
演技力、アドリブに関しては前述のミニコントを見れば一目瞭然で、どんなキャラクターもこなすし、より面白い方へ持っていくお笑い反射神経はずば抜けている。
そしてちょくちょく顔を出すのが日村のダメさで、オチの無い話、矛盾だらけの話、浅い話をしては、それに対して見ている側が思っていることを設楽が的確に代弁する。そのやり取りを見ていると、バナナマン日村が出川、鈴木拓ポジションもこなせるというのがわかる。
かといって設楽に頼り切りかというとそうではなく、モノマネがあまり得意ではない設楽にムチャ振りをしたり、「このコントいつまで続けるの?」といった引き際を知っているというちゃんとした面を持っていたりする。
二人ともボケに回る時とツッコミに回る時の切り替えを熟知しているのだ。
バナナマンは、今一番忙しい中堅芸人の中の一組だ。ダウンタウン、とんねるず、ウッチャンナンチャン、さまぁ~ず、爆笑問題、どんな芸人とも相性がよく、どんな形の番組でも埋もれることなく印象に残る。
その理由がバナナ炎の中に見て取れる気がした。
---ここまで2010年5月7日に書かれた記事の転載です---